資産管理計画の追証資金はどちらに帰属すべきであろうか?

契約型私募证券投資基金は、証券取引市場の重要な参与者である。資産管理製品がリスクに面する際に、顧問又は一部の投資者が単独に追証を行うことはよく見受けられることである。然しながら、どのように追証资金の帰属及び取引実行者、投資家、投資顧問等の各参与者の権利義務を確定すべきかについては、大きな争議がある。上海林孚投資産管理パートーナ企業(一般パートーナ)と東呉基金管理有限会社証券投資咨询との契約紛争事件は追証によって生じた代表的な紛争事件である。裁判所は直接、「民法総則」第七条の誠実信用原則を適用して判決を下した。当該判決は、今後の類似事件審理の重要な参考となるであろう。
作者:柏立团
2019-10-22 14:49:57

契約型私募券投資基金は、証券取引市場の重要な参与者である。資産管理製品がリスクに面する際に、顧問又は一部の投資者が単独に追証を行うことはよく見受けられることである。然しながら、どのように追証金の帰属及び取引実行者、投資家、投資顧問等の各参与者の権利義務を確定すべきかについては、大きな争議がある。2015年6月に発生した株価の大暴落によって、上海仲裁機構、上海裁判所は類似の証券投資紛争事件を多数、受理した。その内、上海林孚投資産管理パートーナ企業(一般パートーナ)と東呉基金管理有限会社証券投資咨との契約紛争事件は追証によって生じた代表的な紛争事件である。裁判所は直接、「民法総則」第七条の誠実信用原則を適用して判決を下した。当該判決は、今後の類似事件審理の重要な参考となるであろう。

 

事件概要

「東呉鼎利5012号-林孚信善進取2号資産管理計画」は2015年6月に成立され、上海林孚投資を投資顧問とし、東呉基金管理有限会社を基金管理人とする契約型証券投資基金である。基金規模は人民幣1.35億元である。

2015年6月、中国は稀にもない株の大暴落に遭遇した。資産管理計画が強制清算されることを回避するため、基金管理人の通知を受け取った後、上海林孚投資は、2015后6月29日に、資産管理計画口座に追証資金760万元を振り込んだ。2016年6月5日、当該資産管理計画の期限が満了した後、各参与者の間で760万元の追証資金の帰属問題について、争議が発生した。基金管理人は、林孚投資が全ての一般委托人を代表して、資産管理計画に追証を行ったので、追証資金を資産管理計画に計上し、分配すべきであり、林孚投資に返還する必要がないと主張した。それを受け、上海林孚投資は裁判所に訴訟を起した。

 

争議の焦点

一審、二審裁判の争議の焦点は、760万元追証資金が上海林孚投資に返還する必要があるか否かの一点である。上海林孚投資の代理弁護士として、筆者らは、760万元の追証資金が林孚投資に返還される必要があると主張した。

1、資産管理契約は、全ての一般委托人の一般証券所持正味価値が一般証券総価値に占める割合に基づき、統一的に追証を行う必要があると定めている。然しながら、本件においては、760万元は全て、林孚投資によって出資されたのであるから、760万元追証資金を資産管理計画の資産総値に計上されて、一般委托人の所持証券の割合に基づき、分配してはならないと考えられる。

2、全ての一般委托人に追証を通知することは東呉基金の義務である。然しながら、資産管理計画がリスクに面する際に、東呉基金は、林孚投資の法定代表者のみに通知し、その他の一般委托人を通知しなかった。当時は、危機的な情況に直面しており、追証を行わなければ、資産管理計画が強制的に終止させられ、全ての一般委托人が重大な損失を被る恐れがある。林孚投資は、誠実と善意によって、追証を行った、。

3、東呉基金は、当該資産管理計画の管理人として、係争の760万元の権益を有しない。資産管理計画が終止した場合、引き続き、当該資金を占有してはならない。760万元の追証資金は全て、林孚投資により出資されたものである。林孚投資が追証行ったことにより、全ての一般委托人が受益したのであるから、返還しなければ、誠実信用、公平、実質的正義の原則に違反することになる。

 

審理結果

1、上海浦東裁判所は、「民法総則」第七条の規定を引用し、東呉基金管理有限会社が上海林孚投資760万元の追証資金及び利息を返還すると判定した。東呉基金管理有限会社は上海第一中等裁判所に上訴したが、二審裁判所は一審判決を維持した。

2、本件が判決する前に、上海仲裁委員会は、追証資金の帰属によって、生じた紛争を多数、受理したが、追証を行う側が勝訴する判例は非常に少なかった。本件において、筆者らは、証券投資咨が契約約定の仲裁範囲ではないことを理由に、裁判所に起訴し、最終的に勝訴を勝ち取ったのは、手続き上の作戦の勝利であると言える。

3、原告と被告が、請求権の基本内容について、重大な争議が生じた事件について、裁判所が最終的に、「民法総則」の誠実信用原則に基づき、判決を下すことは非常に稀である。

 

関連説明

「民法総則」第7条は、「民事主体が民事活動に従事するにあたっては、信義誠実の原則に則り、常に誠実であり、承諾したことを遵守しなければならない」と規定している。当該条項は民法の最高準則であり、「帝王規則」とも言われている。誠実信用原則は非常に、抽象的であるので、司法実務において裁判所は慎重に当該条項を適用する必要がある。

本件において、関連者による請求権基本内容に関する争議に対し、裁判所は直接、誠実信用原則を適用し、判決を下した。自由心証の上で、法律のフレキシビリティーを強化し、立法の不足を補うこととなるので、的確かつ合理的に法律を適用することができる。

尚、ここで注意すべきは、「民法総則」に規定されている基本原則の中,「誠実信用原則」及び「権利濫用禁止原則」(第132条)は、裁判の法的根拠となることができるが、その他の基本原則は裁判の根拠とすることは出来ないことである。